射水まちづくりネットワーク



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 市民協働の理念に基づき、地域のまちづくりの主体として活動を始めた「射水まちづくり大学同窓会」。

幹事の町野さん、岡田さん、宇野さんに、団体の活動内容や活動に対する思いについてお伺いしました。

 

左から岡田さん、宇野さん、町野さん


―まず、「射水まちづくり大学同窓会」とはどのような会なのか、教えてください。

 

かつて、射水市と射水市内の高等教育機関の官学協働で「射水まちづくり大学」が開校されていました。「射水まちづくり大学」は、市民協働の理念の下、地域の課題解決やまちづくりをけん引する「まちづくりのリーダー」を育成することを目的として、射水市における市民協働や福祉、環境、情報発信等、まちづくりに関する幅広い講義を行っていたもので、私たちはその卒業生です。

この「射水まちづくり大学」は第7期まで続きましたが、平成28年度をもって終了してしまいました。講義で学んだ知識を生かす場がない状況のまま・・・という卒業生もいる中、平成29年の秋に射水市から「射水まちづくり大学の卒業生が交流できる催しを開催しませんか」とスタッフを募集する案内が届きました。

このときにスタッフとして12人の卒業生が集まり、『射水まちづくり大学卒業生の集い』の開催に向けて何度もスタッフ会議を開いて、話し合いを重ねていたのですが、その中で「せっかく卒業生が集まるのだから、今後も交流を続け、まちづくりの輪を広げていきたい!」という声があがってきました。

 

『射水まちづくり大学卒業生の集い』のスタッフ会議風景

平成30年4月14日に開催した『卒業生の集い』には40名あまりの卒業生が集まりましたが、この場で卒業生のみなさんからの賛同を得て、同窓会を設立させることにしました。そして、平成30年5月26日に設立総会を開催し、「射水まちづくり大学同窓会」が発足したというわけです。

『射水まちづくり大学卒業生の集い』の場で、同窓会の設立を決めた

私たちは「射水まちづくり大学」には、“射水”についてもっと知りたい、何かしたい、と考えて入学しました。そういった志や、講義で学んだ知識を生かしたい!という思い、そして卒業生同士の情報共有や交流を図っていきたい!という思いがかたちになったのが、この「射水まちづくり大学同窓会」だと思っています。

 

―「射水まちづくり大学同窓会」は、射水のまちづくりに関わっていきたいという思いを共有する方たちが集まった会なんですね。この会の会員には、どのような方がいらっしゃるのでしょうか?

 

例えば、ひきこもり支援に取り組むNPOの方や、一度市外に出たけれど、ふるさとを良くしたいと射水市に戻って地域活動に尽力している方など、熱意や実行力のある方も多いですし、凧づくりの名人や臨床美術士、ファシリテーターなど様々なスキルを持ったメンバーもいます。

また、この会の会長は、射水市内の里山の環境や生物の保存に取り組むNPOの代表をしています。勢いや行動力のある方なので、会長のイニシアティブがこの会の発足に大きな影響を与えたように思います。

色々なメンバーがいる分、活動を行うに当たっては多様な意見が出ますが、メンバー同士で意見をぶつけ合うことも大事だと思っていて、今まで話す機会のなかった人と知り合い、話し合うことはすごく良いことだと感じています。

とにかく幅広い分野の人材がいるので、色々な人が射水市にいるということに気付けただけでも大きな収穫です。

同窓会の会員同士でまちづくりへの想いを語り合う

 

―「射水まちづくり大学同窓会」は、色々な人材がいるところが強みということですね。

 

そうですね。だからこそ、その強みを生かし、“まちづくりの実践者”のネットワークを形成していくことを目指しています。

私たちは“まちづくり”は“人づくり”でもあると思っています。特別なスキルはなくてもいいんです。「自分にできることは何か、何ができるか」、「自分の個性を生かして、どうやって社会の役に立っていくか」を自ら考えることができる人が、まちづくりには必要だと考えています。

自発的に動ける人を発掘し、つながっていくことが大切だと思うので、個人、任意団体、企業など、まちづくりに関する活動を行っている方々が点から線へ、線から面へとつながっていくよう、この会をプラットホーム(土台)にしていきたいと考えています。

 

―“まちづくりの実践者”のネットワーク形成を目指すということですが、具体的には「射水まちづくり大学同窓会」では、どのような活動をしているのですか?

 

現時点の活動の中で最もウェイトが大きいものは、市民のまちづくり参画への機運を醸成するための、まちづくり体験型プログラム『射水まちづくりプラットフォーム ~まちプラ~』と、まちづくりに資する知識等を学ぶ『まちづくりセミナー』です。どちらも市からの受託事業として実施していますが、射水市における“まちづくりの輪”を広げるための事業ですので、同窓会のメンバーのアイディアやスキル、人脈を存分に生かして実施していければと思っています。

同窓会で開催した活動見学会の様子

他には、先ほども言ったようなネットワークの形成につなげるための活動として、幹事会を中心とした会員同士の情報共有やイベントへの参加協力を行っているほか、SNS等を使って射水市の魅力発信にも取り組んでいます。

今は一部の方々にしか同窓会の存在や活動について周知できていないので、「何かしたい!」という人が集まってくるよう、横のつながりを強化していきたいと思います。

 

―まだまだまちづくりの仲間や賛同者を増やしていきたいという熱意が伝わってきます。

 

例えば、若い頃はボランティアなどになかなか参加できなかったという方、定年を迎えて現役を退いてからも社会に携わりたいという方もいると思います。そういった方の力を結集できれば、大きな力を発揮できると思うので、幅広い人材のつなぎ役、人材バンク的な立場になってまちづくりに関わっていくというのが一つの理想の姿です。何かしたい、何かしてほしい、という人がふらっと来て相談したり話し合ったりできるような、常設のカフェ・事務所のようなものがいつかできればいいなという風にも思っています。

 

―これから活動していく上で、課題などはありますか?

 

同窓会を発展させるには、資金の確保も必要となってきます。資金を集める力をつけるにはまだ時間がかかると思いますが、まずは「射水まちづくり同窓会」という会があるということ、人材のネットワーク化に取り組み、まちづくりに携わろうとしている団体があるということを広く認識してもらうことが必要だと考えています。また、同窓会には若い人が少ないので、若い人達に私たちの活動の魅力を発信し、仲間になってもらうようにしていきたいと考えています。

まずは、委託事業をはじめ、できることから地道に活動を積み重ね、実績を増やしていこうと思います。

 

―まちづくりに携わる団体として、射水市民のみなさんに伝えたいメッセージはありますか?

 

実際に射水市で暮らしていて、本当にいいところだなと感じます。コンパクトな市域に海も里山もあり、通勤や買い物といった日常生活においても比較的便利な土地です。「射水市っていいな」というイメージを市民一人ひとりが持てば、「まちづくり」はもっと活発になるはずです。「まちづくり」という言葉はとても漠然としていますが、言い換えると「生活を、日々の暮らしを、楽しくするためのもの」なのではないかと思います。

例えば、市民のみなさんが子育てや仕事が一段落して一息ついたときなど、「何でここに住んでいるんだろう?」と何も残っていない状態ではなく、射水市の魅力を実感できている状態、さらには「射水についてもっと知りたい」と興味や愛着を持っている状態であってほしいと思います。

「まちづくり」の活動は、自分の住む地域が、自分の生活とどのようにつながっているか、という発見や発掘ができる宝庫ですし、やりがいを感じます。

「射水市に住んで、やっぱ、良かった。」と思える射水市をみんなでつくっていきませんか?

 

 

射水市をより良いまちにするため、自分たちにできることを考え、動き始めた「射水まちづくり大学同窓会」のみなさん。熱意や、活動を楽しむ雰囲気が伝わってきました。

まちづくりの主体として、そして多様な人材のつなぎ役として、今後も積極的にまちづくりの活動を展開し、“まちづくりの輪”を射水市全体に広げていっていただきたいです。

市民のみなさんも、ぜひ気軽にまちづくりに参画してみてください。

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